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登録日: 2008.01.20 記事: 2533
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日時: Mon Apr 10, 2017 6:16 pm 記事の件名: 新種?クマノザクラ 研究者らが学会発表 那智勝浦町 |
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那智勝浦町で未報告の新しい野生分類群と思われるクマノザクラ(仮称)がこのほど確認された=写真。「紀伊半島南部で確認された新たなサクラ」として国立研究開発法人森林総合研究所・多摩森林科学園=東京都八王子市=の勝木俊雄さんらが3月10日、「日本植物分類学会第16回大会」で観察した花や葉の形態、分布域の概要などを発表した。
2016年6月から9月の踏査の結果、田辺市から三重県熊野市までの紀伊半島南部で分布域を確認した。複数の産地、個体に対して開花期などを含めた詳細な調査をした上で、新たな分類群として記載する予定。勝木さんのほか和歌山県林業試験場の山下由美子さん、三重県林業研究所の奥田清貴さん、日本樹木医会三重県支部の中村昌幸さんらが調査した。
報告書によると、クマノザクラは比較的早咲きでヤマザクラと同所的に自生しているが、花の色や葉の大きさなどで、明瞭に区別できるという。白色から淡紅色の形の良い花で、勝木さんらは新たな観賞用のサクラとして期待ができると研究を進めている。今後の調査にあたる研究者の人数が少ないため、広く一般からの情報提供を求めている。「クマノザクラ、あるいはクマノザクラではないかと思われるサクラについてご存知のことがありましたら、情報をお寄せください」と呼び掛けている。
古座川町の樹木医・矢倉寛之さんは同町にあるクマノザクラの調査に協力しており、「ちょうど花の時期が終わり、これから葉が落ちるまで、年に1回しかない貴重な期間。困難もあるが研究を進めている」と話していた。クマノザクラの情報があれば、東京都八王子市廿里町1833の81、同研究所サクラ保全担当チーム(電話042・661・1121)まで。
熊野新聞 (2017年4月6日付紙面より)
http://kumanoshimbun.com/press/cgi-bin/userinterface/searchpage.cgi?target=201704061001 |
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