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登録日: 2008.01.20 記事: 2533
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日時: Tue Jun 07, 2016 7:01 pm 記事の件名: 秀吉が築いた初代伏見城の「請求書」公開 「金箔貼りの日当1万 |
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「金箔貼りの日当は1万円」−。安土桃山時代の文禄3(1594)年、豊臣秀吉が伏見・指月に築いた初代伏見城の築城の際、屋根瓦に金箔(きんぱく)を貼った職人の賃金が書かれた古文書が、京都市上京区の市歴史資料館で開催中の特別展「よみがえる伏見城」で展示されている。1人あたりの日当が一律米4升支払われていたことが読み取れる内容で、資料館は「今の1万円程度とみられ、当時の賃金レベルを知る資料」と話している。
古文書は「伏見城瓦箔押し手間米書上」と書かれ、深草の瓦業者が城の完成直後の文禄3年12月19日付で、京都所司代だった前田玄以の家来宛に、職人の賃金を米に換算して提出した請求書とされる。
建仁寺の塔頭(たっちゅう)・大中院所蔵の襖絵の下張りに使われていた文書で、修理のさいに発見された1枚。縦26・7センチ、横52・7センチ。
文書によると、城中の屋敷に7人を派遣し、工賃は計2斗8升。また台所には25人で計1石。風呂場は8人で計3斗2升と、計9カ所に派遣した工人144人の賃金は、担当場所に関係なく1人あたり1日米4升と決められたため、総計で5石7斗6升を請求していた。
伏見は秀吉が指月城を築いてからは巨大な城下町に変貌した。今回は指月城跡から出土した瓦の展示はないものの、伊達や佐竹、前田といった当時、城の周辺に屋敷を構えた大名の家紋入り金箔瓦のほか、関ヶ原の前哨戦として石田三成が城を攻めた際に起きた火災で焼けて炭化したおにぎりなど約60点が展示されている。
会期は8月30日までの午前9時〜午後5時。休館日は毎週月曜日と祝日。入館無料。
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同館では、祇園祭でかつて行われていた祇園の芸妓が歌舞伎役者などにふんして八坂神社まで練り歩いた「ねりもの」を紹介した絵の展示も開催中。天保6(1835)年、明治10(1877)年の行列を紹介した絵と、大雨で中止になった昭和10(1935)年の“幻のプログラム”を紹介している。7月31日まで。 |
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