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登録日: 2008.01.20 記事: 2495
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日時: Fri Dec 10, 2021 4:40 pm 記事の件名: 人間国宝が伝統芸能の粋披露 文楽の人形遣い、大学で実演 |
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文楽の人形遣いで人間国宝の桐竹勘十郎さん(68)が、客員教授を務める京都文教大(京都府宇治市槙島町)で講演した。3人で行う人形の操り方も説明し、生き生きとした動きを実演した。
2013年から客員教授を務める勘十郎さんは、例年この時期に同大学臨床物語学研究センターの主催で講演会をしている。今年は学生や市民ら約120人が集まった。
勘十郎さんは、人形による芸能は古来あったが、現在文楽で行う3人で1体を操る方式は1734年に考案され、「人間に近い動きが可能になった」と解説。人形が顔を隠して恥ずかしがったり、袖をかみしめて悲しんだりする演技を披露し、異なる部分を動かす3人が息を合わせることで「人形の全身を使って表現できる」と語った。
今年人間国宝に認定されたことは「芸が認められてうれしいが、責任はいっそう重くなる」と気を引き締め、古典のみならず新作への挑戦や後継者の育成への意欲を述べた。
心中を題材にした演目「艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)」の一部も披露し、悲しみに暮れる女性の心情を細やかな動作で示し、参加者が見入っていた。 |
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