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登録日: 2008.01.20 記事: 2533
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日時: Sun Oct 02, 2016 6:29 pm 記事の件名: 草津宿本陣改修の絵図発見 皇女和宮迎える際の記録詳細に |
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幕末に皇女和宮が第14代将軍、徳川家茂に嫁ぐ道中に立ち寄った草津市の草津宿本陣(国史跡)で、一行を迎えるために改修した際の絵図が見つかり、草津宿街道交流館が発表した。絵図には、畳の新調や専用トイレの新設など改修の状況が詳しく記載されており「本陣利用の状況が詳細に見て取れる貴重な資料」だという。
絵図は「和宮様御下向に付当本陣修理出来(しゅつたい)絵図」(縦約2メートル、横約1メートル)。本陣内の土蔵を整理していた際に見つかった。裏に、和宮が立ち寄った文久元(1861)年10月と書かれている。
和宮は仁孝天皇の皇女。家茂に嫁ぐため、中山道を通って京都から江戸に向かっていた。行列は約3千人とされ、江戸への道中、昼食を取るために立ち寄ったのが草津宿本陣だった。
一行は10月20日に京都を出発し、大津宿を通って22日昼に草津宿で食事を取り、守山宿へ向かった。
通過する中山道沿いの宿場では、1年以上前から各施設の修理や食事の調達材料などに追われたという。絵図には、その当時の改修前後の間取りなどを詳細に記録している。
墨で従来の間取りを書き、改修した部分や部屋割りは朱色で書き込まれている。和宮が滞在した上段の間は畳を新しくしたほか、専用のトイレを設置したり、和宮の姿が表から見えないよう、板塀なども設置されたりしたという。
同館によると、本陣など休泊所の改修絵図は、板橋宿(東京都板橋区)や桶川宿(埼玉県桶川市)にも残されているが、修理後の間取りが書かれている程度。今回草津宿で見つかった絵図のように、詳細な修理の状況が記録されているのは珍しいという。
ほかにも、明治2年に明治天皇が草津宿に宿泊した際の部屋割りを示す資料や、草津宿を利用するよう嘆願した口上書なども発見された。
これらの資料は10月1日から同交流館で始まるテーマ展で公開される。11月20日まで。問い合わせは同交流館(電)077・567・0030。 |
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