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登録日: 2008.01.20 記事: 2543
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日時: Sat Jul 18, 2015 6:58 am 記事の件名: 「生きる喜び」舞いたい 人間国宝に井上八千代さん |
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人間国宝の認定が決まった京都ゆかりの京舞井上流五世家元の井上八千代さんが、思いを語った。
「本当にびっくりしまして、すぐにお仏壇に『ありがとうございました』と報告しました」
祖母の四世八千代さん、父で能楽師の片山幽雪さんに継いで、親子三代続けての認定となる。「おこがましい限り。それでも『京舞を守ってやろう』という、多くの方の支えがあってのことだと思う」と気を引き締める。
女性だけが携わる京舞の世界。「何もないところに、女の一生や人のありようを表現することができる」のが特質と言う。「分かりやすいドラマ性があるような作品は少ないですが、どこか日本人の根にあるものを呼び覚ましてくれる、普遍的な良さがある芸能だと思います」。四世の「大地に根の生えたような力強さと、生まれたてのみずみずしさ」を兼ね備えた至芸に導かれ、「ただ、こつこつと、舞を舞いたい」と芸の道を歩んできた。
時代が移ろい、人々の好みも変化する中で京舞の将来を見つめる。「時代にあった作品も手掛けながら、譲れない、本来のじっくりとした芸も残さないといけない。見た人が、『生きててよかった』と感じてもらえるような芸に至ることができれば、最高です」 |
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