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京舞・井上八千代さん、源氏物語ゆかり「葵の上」を長唄で舞う 

 
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登録日: 2008.01.20
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記事日時: Fri Sep 30, 2022 4:39 pm    記事の件名: 京舞・井上八千代さん、源氏物語ゆかり「葵の上」を長唄で舞う  引用付きで返信

 再来年の大河ドラマが紫式部を主人公とした「光る君へ」に決まり、改めて脚光を集めそうな「源氏物語」。同じ京都で育まれた「京舞」にも、ゆかりの演目はいくつかあるが、代表的なのが「葵(あおい)の上(うえ)」といえる。京舞井上流五世家元、井上八千代(65)=人間国宝=が10月、大阪での「東西名流舞踊鑑賞会」で披露する「葵の上」は、代々が舞ってきた地唄でなく、長唄に合わせて舞う趣向。当代八千代が「長唄の曲のうねりや緩急」を生かし、2008年に自ら振り付け、初演した曲を再演する。

 「葵の上」の主人公は六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)。かつて東宮(とうぐう)(皇太子)妃だった御息所は、東宮と死別後、光源氏に愛される。しかし、光源氏の正妻・葵の上への嫉妬にかられ、葵の上の枕元に霊となって現れ、苦しめる。

 京舞では御息所1人の舞にし、女性の嫉妬や恨みをテーマとするが、それにとどまらず「いろんなイメージが膨らむ曲」と八千代。

 例えば御息所が現れる♪あら恥ずかしや今とても 忍び車のわが姿―の辺りは「御息所という高貴な女性が、われ知らずうちに嫉妬の心を抱き、恥ずかしいという思いがある」(八千代)。

 ♪われ世にありし古(いにしえ)は雲上(うんじょう)の花の宴(えん) 春の朝(あした)の御遊(ぎょゆう)に慣れ―の辺は、かつて東宮妃としてきらめいた頃を回想。華やかさがにじむ。

 源氏物語の光陰

 嫉妬が主題ながらも、源氏物語らしい雅さや光陰を踏まえ、さまざまなイメージが「十二単(じゅうにひとえ)」のように複層的に重なる。場面によって観客の脳裏に、いろんな色合いが見える深さがある。

 京舞「葵の上」は、源氏物語・葵の巻を題材にした能「葵上」を基にしている。詞章にも共通点は多い。当代八千代は、祖母の四世八千代(1905〜2004年、人間国宝)の舞や、父の観世流能楽師・片山幽雪(ゆうせつ)(1930〜2015年、人間国宝)の能「葵上」をはじめ、諸先輩の芸に幼い頃から親しんできた。

 代々、地唄で舞う

 代々地唄で舞われた京舞「葵の上」を、当代八千代も20代から地唄で繰り返し舞っている。50代ごろに「葵の上」の面白さに改めて引かれ、「いろんなことをやってみたいと入れ込んだ時期があった」といい、演奏形態や曲趣の異なる長唄の「葵の上」に自ら振り付け。折しも源氏物語千年紀の2008年、自身の舞の会「澪(みを)の会」の百回記念として二条城で初演した。

 「ある意味での地唄の単調さもいいですが、長唄の曲にはうねりや緩急、強弱があり、体の使い方や運びも違ってきます」と八千代。「地唄なら(体を)ねじらないものを、長唄ならねじるとか、長唄の方が多少動きが多いかもしれません」といい、同じ京舞の「葵の上」でも「地唄の方が抑えた表現」になる。

 床に小袖、能同様

 それは光源氏の正妻・葵の上の表し方にも通じる。もともと能「葵上」では、葵の上が床に伏せる姿を、役者が演じるわけでなく、舞台に置いた着物の小袖(出(だし)小袖)で表現。能の優れた演出の一つに挙げられる。京舞「葵の上」は、地唄の時は小袖も省略。葵の上の存在を心の中で思うやり方を伝える。一方、長唄の時は小袖を出す。「父(幽雪)にも小袖の向きなどを聞き、振り付けました」と八千代。

 また、能では御息所の霊が最後、僧の祈りを受けて成仏するまでを描く。京舞も長唄では同様に祈りを受け、東山に朝日が昇る救いを表すが、地唄では中盤、御息所が葵の上を連れ去ろうとするところで終わる。

 全体像が見えやすく、分かりやすいのが長唄の「葵の上」といえる半面、地唄の「葵の上」は「より内に込める感」が強まる。「地唄もんの舞は、もうちょっとお腹(なか)にためるというか、辛抱するというか、イキの詰め方が違ってきます」

 四世八千代が地唄で舞った「葵の上」は「静けさの中に、思いの強さがあった」と当代八千代。地唄の抑えた表現の内に心の深さをにじませるには、年齢を重ねても繰り返し舞い続けるしかない。「それがうち(京舞井上流)の本道であろうと思います」と八千代。一方で長唄「葵の上」も舞い伝えることで京舞の面白さの裾野を広げる。広く、深く、京舞を伝えていく。
      ◇
 「東西名流舞踊鑑賞会」は東西の舞踊の名手が集い、大阪・国立文楽劇場で10月15日に開催。八千代の長唄「葵の上」は2部(午後4時開演)の最後を飾る。1部(午後1時開演)には、京都在住の若柳壽延(じゅえん)(69)と若柳佑輝子(31)の父娘が長唄「連獅子」、上方舞の山村友五郎(58)が地唄「山姥(やまんば)」を舞うなど、各部4演目がある。各6500円。国立文楽劇場0570(07)9900。
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